一枚の架空スクープから、小説『RZ-7 ロータリーは、未来へ。』が生まれるまで②

Way of Life

発電するロータリーではなく、走るロータリーを

最初のスクープ記事を投稿した頃、クルマの形そのものはすでにかなり気に入っていました。

そこからRZ-7というクルマの方向性を決めるきっかけになったのが、
2027年に、EVの発電を担うエンジンとしてロータリーが復活するという記事でした。

ロータリーエンジンが再び使われる。

そのニュース自体は、ロータリーが好きな自分にとってうれしいものでした。

でも同時に、少し違う思いも湧いてきました。

自分が昔乗っていたロータリー車で好きだったのは、
ロータリーエンジンがただ発電のために回っている感覚ではありません。

アクセルを踏んだ時、独特の回転感とともにエンジンの力が駆動系へ伝わり、
そのままクルマを前へ押し出していく。

あの、「ロータリーで走っている」感覚でした。

だから架空の未来を描くのなら、
ロータリーにはもう一度、発電機ではなくクルマを走らせる主役になってほしい。

昔のクルマをそのまま復活させるのではなく、
新しい時代の技術を使いながら、それでもロータリーエンジン自身の力で走るスポーツカーを作りたい。

そんな思いから、このクルマは次第に
**水素燃料ロータリーを搭載したスポーツカー「RZ-7」**として固まっていきました。

そして、その一台を考え始めたところから、

「こんなクルマを、本当に世に送り出そうとしたら?」

という次の想像が始まりました。

誰が造るのか。
どんな困難があるのか。
そして、なぜもう一度ロータリーを未来へ送り出そうとするのか。

ここから、クルマのデザインだったものが、少しずつ物語へ変わっていきました。